AI技術は、この10年程で飛躍的な発展を遂げました。多くの業界でAIを活用した新たなサービスが生み出される中、フィットネス業界にもAIの浸透が進んでいます。フィットネス業界でのAI技術の活用は、これまでにはないサービスの創出だけでなく、業界が抱える課題の解決策でもあるのです。
この記事では、AIフィットネスジムについて、業界の課題を見たうえで、フィットネスジムにAIを活用するメリットを解説していきます。
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わずか4年で110加盟を突破した
今、注目のビジネスモデル。
ATカンパニー株式会社
ATカンパニー(株)は、FC営業代行支援会社として2009年に創業。
乳幼児教室「ベビーパーク」をFC店ゼロから、約2年半で220加盟開発。
放課後等デイサービス「ハッピーテラス」をFC1号店から、約2年で101加盟開発
現在は、女性専用AIパーソナルトレーニング「ファディー」の支援に注力し、全国に出店拡大中。
目次
ここでは、「AIフィットネスジム」がどのようなサービスなのか、AIフィットネスジムの現状と合わせて解説します。
AIフィットネスジムとは、AIを活用したサービスを提供する、新たなフィットネスサービスです。AIフィットネスジムの形は、AIを搭載したトレーニングマシンを用いたり、アプリケーションで自宅でのフィットネス体験を提供したりするサービスまで存在します。
フィットネスにおけるAIは、膨大な量の情報を収集し、高度な分析をおこなうことで、利用者ひとりひとりへの最適化が可能です。AI技術の発展で、身体活動のハイレベルな解析が実現され、フィットネスジムの幅広い顧客ニーズに応えられるようになりました。
AIフィットネスジムには、人手不足やトレーナー依存の業務形態といった、業界が抱える課題を解決し、より高いレベルのサービスを顧客へ提供することが期待されています。
AIフィットネスジムは、ドイツの企業がAIを搭載したトレーニングマシンの発表をきっかけに、ヨーロッパを中心に発展しました。AIを活用したフィットネス事業が日本で注目を集めるようになったのは2019年頃からです。その後、海外企業の進出もあり、国内でもAIフィットネス事業が成長を遂げています。
まだまだ新しい形態であるAIフィットネスジムには、さらなるフィットネス市場の拡大や発展を期待できるでしょう。
AIフィットネスジムは、業界が抱えるさまざまな問題の解決を期待されています。まずはフィットネス業界の現状課題を確認していきましょう。
多くの業界と同様に、人手不足はフィットネス業界においても深刻な問題です。国内にはトレーナーを育成する教育機関が少なく、また企業にも人材育成のノウハウが蓄積されていないことが挙げられます。
また、経済産業省が実施した調査によれば、2011年からの9年間、フィットネスジムのトレーナーはわずか1.2%しか増加していないことが分かっています。一方でフィットネスジムの入会者数は、日本でフィットネスが普及し始めた2000年から現在までに2倍以上となり、とくに2015年からは会員数が急激に増加しているため、業界はトレーナー不足に悩まされています。
フィットネスジムのサービスは、トレーナーの能力に依存します。そのため、同じグループや店舗であっても、トレーニング指導やコミュニケーションなどの提供サービスの質は、担当するトレーナーの能力によって異なります。
顧客への指導内容を決める際に、指標が存在しないことが原因のひとつです。
トレーナーと利用者との相性という問題もあり、フィットネス業界は、顧客ニーズを十分に満たせていない状況が続いています。
フィットネスジムに入会した顧客に、成果が見えづらいと感じられてしまう課題があります。ダイエットや健康維持など、顧客がフィットネスジムに求めるものはさまざまです。
しかし、フィットネスは短期間で劇的な効果が出るものではありません。顧客にとってはトレーニングの成果が見えづらく、モチベーションが上がりにくいことから、最終的にフィットネスジムを退会してしまいます。
顧客に日々の小さな成果を実感してもらう対策が必要となるでしょう。
フィットネスにAIを活用することで、業界が抱える課題の解決が期待されています。ここでは、AIフィットネスの具体的なメリットを解説します。
AI活用により、フィットネスジムの人手不足を解消できます。AIを搭載したトレーニングマシンは、専任のスタッフでなくとも操作可能なものが多く、トレーナーが常駐する必要がありません。
また、顧客がひとりで操作することのできるAIマシンを導入し、入退室管理システムを整備することで、24時間営業の無人フィットネスジムも実現可能です。
AIによるチャットボットや営業ツールなどを駆使することで、トレーニング以外の業務コストも削減でき、必要な人手をさらに減らすことができます。
AIフィットネスマシンは、顧客にサービスをムラなく提供できるというメリットがあります。AIがトレーニング指導をするので、サービスの質がトレーナーの能力に左右されません。
AIフィットネスマシンを導入すると、体幹や心拍数といった利用者の身体情報をAIが分析し、適切なトレーニングプログラムを作成できます。AIが出力した成果をトレーナーが見て、顧客にアドバイスすれば、顧客満足度の向上にも繋がるでしょう。
AIフィットネスマシンは、顧客の成果を「見える化」できるメリットもあります。
システムが利用者の身体情報を記録・分析できるので、トレーニングによって身体がどのように改善したのか、気がつきにくい変化を顧客に伝えられます。トレーニングの成果を顧客が実感してもらえるので、モチベーションの維持に繋がり、退会率の抑制が可能です。
女性専用ジム「ファディ―」は、AIを活用したフィットネスジムの代表的な成功事例です。ここでは、フランチャイズ展開によって全国に店舗を構えるファディ―の強みを解説します。
ファディ―では、最新のAI技術を搭載したフィットネスマシン「Pixformance」を活用したサービスを提供しています。利用者の動作をリアルタイムで分析し、適切なプログラムとアドバイスを作成する機能を持っています。250以上のトレーニングプログラムが内蔵されており、顧客ひとりひとりに合ったトレーニングが実現可能です。そのため、フィットネス初心者からプロまで、幅広い利用者のニーズに応えられます。
トレーニングの結果も毎回出力されるため、利用者はその日の成果をすぐに知ることができ、満足度向上・退会防止にも効果的です。
ファディ―は、開業時の初期投資とランニングコストが低い特徴が魅力的です。
初期投資は、ファディ―のフランチャイズに加盟すると、通常のフィットネスジムよりも低い価格での開業が可能です。小規模な店舗が基本であるうえ、AIフィットネスマシンを活用するため、多様な設備を揃えずに済みます。
また、AIフィットネスマシンがトレーナーの代わりとなるため、トレーナーの人件費が必要ありません。無人営業も可能なため、ランニングコストを大幅に抑えることができます。
ファディ―は女性専用なので集客しやすい魅力があります。男性と同じ場所でトレーニングをすることに抵抗を持つ女性は多ので、女性専用とすることで、利用者の安心感に繋がるでしょう。
また、ターゲットを女性に絞ることで、より効果的なマーケティングが可能です。女性専用フィットネスジムは集客の面で強みを持っています。
ファディ―では、フランチャイズ加盟者に対して、研修や経営指導といった充実した経営サポートを提供しています。加盟時の研修では、トレーナーに必要な技術や経営に必要な幅広い知識まで、徹底的な人材教育を施しています。開業後も定期的な経営指導や研修を実施するため、経営を成功させやすいです。
ファディ―は経営サポートが充実しているため、たとえ未経験であっても業界で活躍できます。
現在のフィットネス業界は、人手不足やトレーナー依存、顧客が効果を実感しにくいといった課題を抱えています。しかしこれらの問題は、AI技術を活用することで解決が可能です。AIフィットネスマシンと管理システムを併用すれば、トレーナーとスタッフ両方の人手不足を解消できます。またAIが利用者の身体情報を分析し、適切なプログラムを作成するため、トレーナーの能力によらないサービスの提供が実現し、顧客も効果を実感しやすくなります。
これまでの課題を解決し、ハイレベルなサービスを提供できるAIフィットネスジムは、拡大を続けるフィットネス市場の中でさらに成長していくでしょう。