◾︎AIを使う次世代型女性専用フィットネスクラブが話題に!
わずか4年で110加盟を突破した
今、注目のビジネスモデル。
ATカンパニー株式会社
ATカンパニー(株)は、FC営業代行支援会社として2009年に創業。
乳幼児教室「ベビーパーク」をFC店ゼロから、約2年半で220加盟開発。
放課後等デイサービス「ハッピーテラス」をFC1号店から、約2年で101加盟開発
現在は、女性専用AIパーソナルトレーニング「ファディー」の支援に注力し、全国に出店拡大中。
なぜ3歳までの教育が重要か
昨今の脳科学(大脳生理学)の研究成果によって、人間の脳の基本性能は、「3歳」までに、ほとんど決まるということが分かってきました。
大脳には140億個の神経細胞(ニューロン)があると言われ、新生児の段階で大人とほとんど変わらない数を持っています。しかしながら、生まれたばかりの新生児は、ニューロン同士の接続(シナプスによる回路形成)がほとんどされておらず、生命活動に関わる領域のみ回路形成がなされていますが、それ以外の領域では未完成の状態です。
生まれて数ヵ月経つと、神経細胞間の新しい結合(シナプス)が出来始め、感覚器から入ってくる刺激(外部からの刺激)によって、このシナプスが強化されていきます。このようにして、2,3歳頃には約1000兆のシナプスを持つようになります。この1000兆という数字は大人の1.5~2倍に相当します。
その後、成長していくに伴って、不要であるニューロンは取り除かれ、刺激のないシナプスは刈り込みにより退化していきます。
つまり、乳幼児期においては、あらゆる可能性に対応するために、実際に使われる以上のシナプスが存在しており、この時期の脳が最も柔らかく、大きく成長する時期(早期教育に適した時期)であり、刺激(教育)を多く受けたニューロンは、より密に複雑な回路を作り上げ、脳力が向上するのです。
しかしながら、年を重ねるごとに、徐々にその柔らかさを失う一方(才能逓減の法則)、複雑な働きを効率よくこなすための発達が中年期まで続くと言われております
早期教育理論に「才能逓減の法則」というものがあります。これは乳幼児時代をピークに、言語をはじめとする知識や行動の学習能力(吸収力)が歳を重ねるとともに減っていくという法則です。先述の「幼児期のシナプス量」に加えて、「スキャモンの発育曲線」と「ベイレイの知能発育曲線」の考え方が参考になると思います。
スキャモンの発育曲線とは、成長発育の状態を20歳時に100%として考え、各体組織をリンパ型・神経型・身体型・生殖型の4つに分け、成長の推移を表したグラフです。神経型の青線を見て頂きたいのですが、3歳で80%、9歳90%まで成長していることが読み取れます。
また、右の図2のベイレイの知能発育曲線を見てみますと、年齢とともに知能得点が上がっていきますが、図1のスキャモンの発育曲線の神経型と同じラインを描いて、神経の成長と知能の成長が密接に関係していることが読み取れます。
■左:スキャモンの発育曲線 / 右:ベイレイの知能発育曲線
臨界期(クリティカル・ピリオド)
動物であれ、人間であれ、臨界期(生まれてからある行動を学ぶことが可能な一定の期間)があります。
例えば、健康な猫の新生児にアイマスクを、外部からの光を一切遮断し、数カ月そのまま覆っておくとその猫は完全に盲目化するという研究発表があります。これは、視力に関係する脳細胞が、視力の「臨界期」までに一度も使われなかったため、視力に関係する脳細胞は必要ないと判断され、臨界期を越えた時点から、視力に必要な脳細胞が消滅していったためです。
また、身近な例として英語の例がわかりやすいと思います。日本人の多くは中学校から高校までの6年間、大学までであれば10年間、英語を勉強しますが、英語を聞き取ることを非常に苦手としています。その決定的な理由は、言語を習得する「臨界期」までに、英語を聞くという刺激がなく、英語を聞き取る耳(回路)が作られていないからです。日本語は5つの音素で構成されており、英語は13の音素で構成されています。例えば、RとLは異なる音素ですが、日本語しか聞き取れない耳だと、いずれも「ル」に聞こえてしまうのです。そのため、英語耳(回路)を持ち合わせてない日本人は英語の聞き取りが非常に困難なわけです。
以上2つの事例をあげましたが、「臨界期」までに、適切な刺激(教育)を与えることによって、その部分の能力の回路が形成され、高いレベルでの能力を付けることができるのです。
言語においては、3歳(ネイティブの音素レベルでは0歳6ヵ月)絶対音感や運動面で一流選手になれる可能性の基礎能力の獲得は6歳と言われています。
さらに能力面以外の性格(人格形成)においても臨界期があります。3歳までの親の愛情と躾が非常に大切です。この点においては、反対意見もありましたが、2005年に文部科学省の「情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会」は、「適切な情動の発達については、3歳くらいまでに母親をはじめとした家族からの愛情を受け、安定した情緒を育て、その上に発展させていくことが望ましいと思われる」という報告がされています。
但し、臨界期を超えたからと言って、能力が伸びない、矯正できない、ということではありません。臨界期があるからと言って向上心と努力の重要性が否定される訳ではありません。ただ、臨界期後では、能力の獲得と向上に非常に努力を要するうえ、到達するレベルにも大きな差が出ることを理解する必要があるだけです。これは外国語学習の例を見れば、誰しも納得のいくことだと思います。脳科学から早期教育を見てきましたが、各能力の臨界期(3歳もしくは6歳)までの適切な時期に適切な方法で愛情と教育を与えることが、子どもたちの能力と人格を高め、その結果、子どもたちの未来の可能性を高めることができるのです。
以上、早期教育について、その歴史から普及の背景、科学的根拠と見てきました。概ね早期教育の有用性を理解して頂けたかと存じます。
現在の日本における6歳からの学歴偏重の義務教育の制度自体は外国諸国と比べても相応に素晴らしい制度であると思います。しかし、もし0歳からの乳幼児教育を義務化する事が出来れば、日本の教育システムはより一層素晴しいものになるのではないかと考えます。早期教育について調べれば調べる程、そのように感じるのです。
本レポートを通じて、一人でも多くの人に早期教育の存在とその有用性を知って頂ければ幸いです。
推薦図書
① 幼稚園では遅すぎる 新装版』
著者:井深大氏
出版社:サンマーク文庫
内容:読みやすく、どの教育法にも属さない中立的な立場で早期教育について書かれているため、入門書として最適。
②『井深大の心の教育-戦後教育が置き忘れられた「あと半分の教育」』
著者:井深大氏
出版社:ごま書房
内容:乳幼児教育というと、頭を良くすることだけがクローズアップされるなか、乳幼児教育を長年研究してきた著者が、改めて人格教育の重要性を説いた一冊。
③『早教育と天才』
著者:木村久一
出版社:玉川大学出版部
内容:早期教育の起源と言われる『カール・ヴィッテの教育』を翻訳し纏めたもの。
④『愛に生きる-才能は生まれつきではない』
著者:鈴木鎮一
出版社:現代新書
内容:世界中で有名な「スズキ・メソード」教育法の鈴木氏の「才能は生まれつきではなく、育てるもの」という考えを著者の半生を通じて紹介している。参考文献
・独立行政法人 理化学研究所 脳科学総合研究センター HP
・公益財団法人 公益財団法人家計経済研究所HP
・日本あかちゃん学会HP
・ウィキペディア HP
・『早期教育と天才』木村久一氏著
・『幼稚園では遅すぎる』井深大氏著
・『愛に生きる-才能は生まれつきでない』鈴木鎮一氏著