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ATカンパニー株式会社

有望な新規事業を通じて日本に活力を
FCノウハウ

業界(マクロ外部環境)・市場環境分析レポート

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この記事の信頼性

ATカンパニー株式会社

ATカンパニー(株)は、FC営業代行支援会社として2009年に創業。
乳幼児教室「ベビーパーク」をFC店ゼロから、約2年半で220加盟開発。
放課後等デイサービス「ハッピーテラス」をFC1号店から、約2年で101加盟開発

現在は、女性専用AIパーソナルトレーニング「ファディー」の支援に注力し、全国に出店拡大中。

業界(マクロ外部環境)・市場環境分析レポート

2015.2.17

経営戦略の立案、新規事業立ち上げ、新製品開発、独立起業など、ビジネス上で成功を収めるには、成長分野への参入が鉄則であり、今後、成長する業界・市場を見極めることが重要です。
逆に、将来的なマーケットの縮小や競合他社との過度な競争によって収益が出なくなることを見通し、その事業から撤退するという判断をする場合もあるでしょう。いずれの場合にせよ、これらの意思決定を行うための判断材料(根拠)として、業界(マクロ外部環境)・市場環境分析を行うことは、ビジネスを取り組むにあたり非常に大切な第1歩となります。

・まずはコントロール不能なマクロ外部環境から見よ!

企業の業績(ビジネスの成否)は、その企業を取り巻く経営環境によって大きく左右されます。特に企業がコントロールを行うことが難しいマクロ外部環境にはより強い影響を受けます。環境適応業という表現があるように、企業を取り巻くマクロ的な外部環境の変化をしっかり把握し、コントロール可能な内部環境をその変化に適応させ、業績を高めるための意思決定を行っていかなければなりません。

では、このマクロ外部環境を具体的にどのような視点で調査分析すべきか見ていきます。このマクロ外部環境を分析する際、PEST分析というフレームワークを用いることが一般的です。政治(Politics)・経済(Economics)・社会(Society)・技術(Technology)の4つの視点から業界に与える影響の要因を見出し、今後の動きを掴みます。

政治(Politics) 法改正、政治の動向、外交、等
経済(Economics) 為替、金利、税率、経済水準、等
社会(Society) 人口動態、価値観、流行、習慣、等
技術(Technology) 技術革新

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例えば、Pの政治的な視点であれば、現在(平成28年3月時点)、我々が支援している放課後等デイサービス(障がい児向けの学童保育)は平成24年4月の法改正によって創設された、比較的新しい認可事業で、民間企業が成長マーケットとして、こぞって参入しています。一方で、既に実施(平成27年4月)された介護事業者の報酬改定(削減)は、介護事業者の売上に大きな影響を与え、介護事業から撤退する企業が増えると予想されます。
Eの経済的視点とSの社会的視点であれば、所得水準の低下による影響と暮らしに対する価値観等の変化によって、若者中心にシェアハウスという新しい暮らし方が生まれ、今までのアパート経営ではなく、より利回りの高いシェアハウス経営が増えています。
Tの技術的視点であれば、インターネットを直ぐに思いつくのではないでしょうか。インターネットという新しい技術によって、例えばメーカーと消費者を直接結ぶことで卸の中抜きという業界構造に変化をもたらし、新しいビジネスが多く創出されました。現在では、スマートフォンによって、更に革新的なビジネスが生み出され、私たちのライフスタイルや働き方にも大きな変化をもたらしています。

以上のように、例えば、法改正の時期や内容によって、業界への参入や撤退のタイミングを計ることができます。また、価値観や経済水準の変化によって生じるニーズを形にしたり、既存分野に新しい技術を組み込んだりすることで、新しいビジネスを提供する機会も生まれます。
是非、PEST分析という視点でマクロ外部環境を分析して頂きたいと思います。

■市場環境分析について
業界に大きな影響をもたらすマクロ外部環境を分析した後は、市場環境についての分析を行います。この分析には3Cというフレームワークを用いることが一般的で、市場環境(Customer)、競合環境(Competitor)、自社環境(Company)の3つの視点で、自社の事業への影響する要因を見出し、経営における判断に役立てます。この分析を行ううえでは、量的と質的の両面から客観的に現状把握を行います。

市場環境(Customer) 競合環境(Competitor) 自社環境(Company)※
・市場規模
・市場の成長性
・顧客のニーズ
・顧客の消費行動
・顧客の属性

など
・競合各社のシェア
・各競合の特徴
・参入・代替の脅威
・業界ポジション
・業界ルール

など
・理念やヴィジョン
・事業や製品の現状
・資本力(投資余力)
・保有する経営資源
・ビジネスの特徴

など

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※個人の方であれば、能力、経験、価値観、経済力などに置き換えてください。

弊社が、フランチャイズ加盟開発の依頼をフランチャイズ本部より依頼を受けた際も同様に検討を行っております。例えば、直近に放課後等デイサービス(障がい児向けの学童保育)のFC本部からの営業代行の依頼を頂いた際にも同様に調査分析を行いました。(調査の詳細はこちら

流れを簡単に纏めますと、まずはPEST分析を行い、Pに該当する法改正とSに該当する人口動態(少子化)が当該事業にマイナス面で影響すると判断しました。当該事業は認可事業であり、子供向けのサービスだからです。
しかしながら、市場環境の調査を行うと、少子化にもかかわらず、実は障がいで悩んでいる子供たちが急増していること、当該施設が不足していること、ニーズを満たしたサービスを行っている施設が少ないこと、等が判明致しました。
次に競合環境を調査すると、24年4月法改正によって創設されたばかりの認可事業であり、その多くのプレーヤーは零細中小企業であること、市場の成長性(施設の不足)によって成り立っていること、施設利用者の真のニーズを満たしている事業者が少ないこと等、市場の寡占化が進んでいないことや強いプレーヤーはあまり存在しないと判断致しました。
最後に自社環境の調査分析を行いました。ここで言う自社とは、弊社が営業代行の支援を行うフランチャイズ本部に該当しますが、本部の代表者の経営者としての経歴や人柄の把握、ニーズを満たした模倣困難性のあるコンテンツ(競争優位性)の有無、加盟店フォローや研修といったフランチャイズ本部として体制を整えられる能力の有無、事業としての収益性、等の調査を行いました。

最終的に、将来起こる可能性のある法改正が与える当該事業への影響と3C分析の結果を総合的に比較検討した結果、弊社が支援することで大きく市場を押さえ、成長させることが可能であると判断しました。

 以上、簡単な事例を挙げましたが、皆様におかれましても、どの業界のどの市場に参入するかを決めるうえで、また、ビジネスの成功確率を高めるうえでも、PEST分析と3C分析の視点で調査分析することをお勧め致します。

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