事業を始めるときに、国や地域の自治体の補助金を利用できるケースがあります。新規事業だけではなく、フランチャイズでも補助金が利用できる業態もあるので、これからフランチャイズで事業を始めようと考えている人は、補助金が使えるか確認するといいでしょう。
この記事では、フランチャイズで使える補助金の種類や対象となる経費について詳しく紹介するので参考にしてください。
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わずか4年で110加盟を突破した
今、注目のビジネスモデル。
ATカンパニー株式会社
ATカンパニー(株)は、FC営業代行支援会社として2009年に創業。
乳幼児教室「ベビーパーク」をFC店ゼロから、約2年半で220加盟開発。
放課後等デイサービス「ハッピーテラス」をFC1号店から、約2年で101加盟開発
現在は、女性専用AIパーソナルトレーニング「ファディー」の支援に注力し、全国に出店拡大中。
目次
フランチャイザーと加盟店が契約を結んで、ロイヤリティを支払って事業をスタートさせられるフランチャイズは、スタート時から知名度があり一から新規事業を立ち上げるよりも初期投資が少ないと言われています。
しかし、フランチャイズ事業でも初期費用0円で始められるわけではありません。フランチャイズ事業を始めるときに検討したいのが補助金です。
補助金は、事業の拡大や設備投資などを支援するために支給されるものです。経済産業省や地方自治体が管轄しており、政策や事業促進、地方創生や特定の産業の発展、育成を目的として企業をサポートするものです。
事業を始めるために金融機関から融資を受けた場合は、返済していかなければいけませんが、補助金は返済する必要がありません。
補助金と似たものに助成金がありますが、助成金は厚生労働省が主に管轄しているもので、労働者の職の安定を目的としたものです。
例えば、企業が休業せざるを得ない、事業の存続が難しくなったときなどに職場環境の改善や雇用促進の支援をし、労働者の働く環境を守るために使われます。
助成金も返済は不要です。
フランチャイズ事業で申請できる補助金はいくつかあります。1つずつ詳しく見ていきましょう。
中小企業庁が管轄する事業承継・引継ぎ補助金は、事業の継承や再生を行う個人または中小企業が利用できる補助金です。
「経営革新事業」では、補助率は50%まで、金額の上限は500万円となっています。
なお、補助金額については毎年予算が見直されて上限額などが異なります。最新の情報は公式サイトで確認してみてください。
経済産業省中小企業庁が提供する小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が生産性の向上を目的とするときに使える補助金です。
店内の内装や店内に配置する家具や棚、販促用のチラシ作成費用、ECサイトのシステム構築費用、さらに新商品の開発などさまざまな経費に利用できます。
補助率は対象となる経費の3分の2、上限は50万円までです。
中小企業庁が提供するものづくり補助金は、新しいものづくりやサービスの開発に必要な資金援助に利用できます。
今までの多くの補助金は、新しい技術の開発や市場の拡大など公共の利益を目的としたものが多かったため、大企業や大学の研究を中心に支給されていました。
しかし、ものづくり補助金は条件を満たしていれば中小企業や開業前の事業も対象となります。補助率は、小規模事業者向けは経費の3分の2、従業員の人数により上限1,250万円まで受給できます。
IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者がITツールを取り入れる際の資金を一部補助してくれるものです。
在庫管理や会計業務、顧客管理などさまざまな業務をIT化することでコストを削減し、効率アップ、さらには利益の向上が見込めます。
IT導入補助金は、開業前だけではなく開業後でも利用できるので、従業員の業務の負担を減らし生産性の向上を計りたい事業者も活用できます。
補助率は50%、最大450万円まで補助してくれます。
フランチャイズ事業で補助金の対象になる経費を詳しく解説します。補助金を受給する際は、あらかじめ使い道を考え、補助金の対象となるか確認する必要があります。
補助金の対象にならない経費には補助金が使えないため、補助金を見込んで事業の準備を進めてしまうと費用が足りなくなってしまうことも考えられます。
システムの構築費用は、補助金の対象経費として認められています。具体的にはITの設備や専用ソフトの購入またはリース、クラウドサービスの利用費などが当てはまります。また、機械装置の運搬費も補助金の対象です。
事業を始めるための建物費にも補助金は使えます。これは、新規事業のための建物の建築や改修はもちろん、建物の撤去や賃貸物件を原状回復して退去する際の費用にも利用できます。
新たに事業を始める際に、さまざまな初期費用が必要となりますが、その中でも高額な経費になりやすいのが建物の建築や改装です。建物費が補助金の対象となるのは、事業者にとって大きなサポートと言えるでしょう。
広告宣伝費や販売促進費も補助金の対象経費です。広告や名刺、メニューの作成、商品やサービスを広めるために媒体に掲載する費用にも補助金が使えます。
さらに展示会への出展する際にかかる経費も対象となっています。
知的財産権導入に要する経費とは、技術の導入費用を指します。
商品開発に必要な機械の導入、また従業員に対する研修や講座への受講費なども該当します。
質の高い商品やサービスを提供できれば、事業の促進に役立ち地方創生や産業の発展へとつながるでしょう。
外注費とは、商品開発に関する設計や加工、設計などの過程を外部の業者に委託するときに発生する費用です。
すべて自社工場や自社スタッフを使い事業を行う企業もありますが、外注を取り入れている企業も少なくありません。
外注費は事業活動を行ううえでコストとなるため、補助金が使えると経費を削減できます。また事業活動のために専門家に依頼する経費も対象となります。
地方自治体が管轄するIT導入補助金を使えば、ホームページ作成にも補助金が使えます。
東京都では、商品やサービスのPRや販路を拡大するために、ホームページ作成にかかる費用を一部負担する中小企業ホームページ作成費補助金を設けています。
区によっては新規のホームページ作成だけではなく既存のホームページのリニューアルも対象です。より見やすいサイトにしたり新商品販売の際にターゲット層にアプローチしやすいデザインに変えたりするときにも使えます。
現代のビジネスを成功させるためには、インターネットやホームページを使ったアプローチが不可欠です。補助金を活用してより多くの顧客へ商品やサービスの情報を発信するようにしましょう。
補助金が使えるフランチャイズの業態をいくつか紹介しましょう。これからあらたな事業展開を考えている人はぜひ参考にしてください。
多くのブランドがフランチャイズ展開している飲食店は、店内で飲食ができるイートインだけではなく、テイクアウト専門のお店や宅配専門店などさまざまな形態があります。
店内で飲食ができるお店の場合は、開店する際に多くの初期費用が必要です。しかし、テイクアウトや宅配専門店なら広いスペースや多くの従業員を必要としないため、小規模事業としてスタートできるでしょう。
建設業では、自社で保有している土地をキャンプ場やグランピングに活用して事業転換したうえで全国にフランチャイズとして展開した例があります。
このように、従来のビジネスモデルから脱却して事業転換してフランチャイズ化する業種も少なくありません。
例えば従来の対面型の接客サービスをオンライン化して活路を見出すなど、時代のニーズにあったビジネスを見つけて補助金を活用するのもいいでしょう。
コンビニエンスストアやドラッグストアをはじめとする小売業のフランチャイズも多数あります。
大手のフランチャイズであれば、基盤がしっかりしていて知名度があり、経営のノウハウも充実しているので、初心者でも起業しやすいでしょう。
また小売業の中にもオンライン販売に力を入れている業種もあります。オンラインをメインにすれば、店舗を構える必要がなく賃料や光熱費、人件費などの固定費を減らせるメリットがあります。
補助金を利用してフランチャイズ事業を始める際の注意点をお伝えします。
初心者でも比較的経営しやすいといわれるフランチャイズですが、補助金を受給できても必ず成功するわけではないことをしっかり自覚して準備を進めましょう。
フランチャイズ事業でも補助金は受給できますが、加盟料は対象外となります。加盟料は加盟するフランチャイズによって異なりますが、あらかじめ用意しておく必要があります。
補助金を受給する前提でフランチャイズ事業を始めると失敗する可能性があります。
補助金ありきで準備を進めると、補助金が支給されなかった場合、事業を中断するか廃業せざるを得なくなってしまう可能性も。
事業計画を立てるときには補助金前提で考えず、必要経費を書き出し補助金の対象になっている項目がいくつあるのか確認しましょう。
国や地方自治体によって提供される補助金は異なります。また、補助金の申請期間や支給時期も決まっているため、事業を始めるためにどんな補助金が利用できるのか確認しましょう。
住んでいる地域にしかない補助金を受けられることもあります。
また、補助金は申請までに時間がかかり、基本的に後払いになることも覚えておきましょう。
補助金は事業促進や特定の産業の発展、地方創生などを目的として支給されるもので、フランチャイズ事業を始めるときにも申請できます。
それぞれの補助金の支給対象の業種や経費が決まっているので、補助金を申請する前にどれに該当するのか調べてみましょう。政府が管轄するものだけではなく、地方自治体が管轄しているものもあります。
補助金を上手く活用して、新たな事業を軌道に乗せるといいでしょう。