ビジネスモデルとは、事業が利益を生み出し、企業価値を高めて事業を継続するための仕組みのことです。事業の成功には、ビジネスモデルの構築が大きく影響します。そのため、自社に適したビジネスモデルを構築することが大切です。
本記事では、ビジネスモデルの条件や作り方について詳しく解説します。
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わずか4年で110加盟を突破した
今、注目のビジネスモデル。
ATカンパニー株式会社
ATカンパニー(株)は、FC営業代行支援会社として2009年に創業。
乳幼児教室「ベビーパーク」をFC店ゼロから、約2年半で220加盟開発。
放課後等デイサービス「ハッピーテラス」をFC1号店から、約2年で101加盟開発
現在は、女性専用AIパーソナルトレーニング「ファディー」の支援に注力し、全国に出店拡大中。
目次
ビジネスモデルとは、事業が利益を生み出すための仕組みのことです。事業が成立するためには重要な3つの条件があります。
それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
実現可能性とは、有用性のある商品やサービスを技術面、体制面、資金面などの点で考えて、実現できるかどうかを言います。顧客にとって、どれだけ魅力的な商品・サービスを考えても、技術面、体制面、資金面で不足していれば、事業として成立させることができません。
事業が成立するには、理想ばかりではなく実現できるかどうかが大切です。
実用性とは、顧客にとって役に立つ商品やサービスを提供できるかを指します。顧客が商品やサービスを購入してくれなければ、事業が成立しません。
そのためには
・どのように他社と差別化を図り、自社の商品を選んでもらうのか
・どのような顧客を対象にどのようなニーズを満たすのか
・どうやって商品やサービスを認知させて提供するのか
などを事前に考察・設計しておく必要があります。
持続可能性とは、そのビジネスを事業として継続することができるかどうかです。顧客にとって、魅力ある商品・サービスを実現して提供できたとしても、自社が赤字であれば、継続して提供することはできません。
そのため、持続可能な利益を出し続けることが必要です。
「有用性」「実現可能性」「持続可能性」3つの条件を満たした上で利益を生み出すための仕組みとして、さまざまなビジネスモデルが作られてきました。
例を挙げると、以下のようなビジネスモデルがあります。
1.販売・物販方式(飲食店、農家)
2.小売方式・再販方式(コンビニ、ECサイト)
3.直販方式(Apple Store)
4.卸売方式(小売業者向け販売)
5.二次利用方式(小説のドラマ化や映画化)
6.消耗品方式(ビジネス用プリンタ)
7.サブスクリプション方式(Netflix、Spotify)
8.フリーミアム方式(プレミアムサービス、有料会員)
9.マッチング方式(不動産、クラウドソーシング)
10.広告方式(SNS広告、テレビCM、新聞の広告欄)
自社にとって参考になりそうなビジネスモデルを見つけると良いでしょう。
ビジネスモデルはどのように作れば良いのでしょうか。特に決まりはありませんが、考えるべきポイントは「進出する業界や市場の調査・分析をしっかりと行い、その業界内で勝負できるビジネスモデルを丁寧に作ること」です。
そこで、こちらではビジネスモデルの作り方の例を、以下4つのステップに分けて説明します。
詳しく見ていきましょう。
ビジネスモデルを作る際、まずは業界のビジネスモデルの分析が重要です。競合他社のビジネスモデルを分析することで、ビジネスチャンスが見えてくるからです。
「そのビジネスモデルが使われている理由はなぜなのか」「どのようなメリットがあるのか」を徹底的に分析しましょう。分析することによって、業界に足りていないものや、ユーザーが抱える不満などがわかってきます。
業界の分析をしたあとは、ビジネスモデルのアイデアを大量に考えます。より多くのアイデアを考えることで、新しいビジネスモデルの成功率は高くなります。
もしアイデアが思いつかない場合は、成功事例を参考にするのがおすすめです。他業種の成功事例を自分が進出する業界に活用できないか、複数の事例を組み合わせると良いでしょう。
大量に考えたアイデアのなかで、ユーザーへ付加価値を提供するビジネスモデルを選びます。誰も挑戦したことのない革新的なアイデアであっても、ユーザーに価値を与えられなければビジネスとして成立しません。
「便利になる」「悩みが解決する」といった、ユーザーを喜ばせる目線が大切です。選んだ付加価値を提供するビジネスモデルを、繰り返しブラッシュアップしていくことで、同業他社が取り入れていない理由や課題が見えてくるはずです。
ブラッシュアップしたら、実現可能である現実的なビジネスモデルを1つ選びます。あまり早い段階で実現可能かを考えるとアイデアの幅が狭まるので、最後に行うのが良いでしょう。
ビジネスモデルは、4つの要素で構成されています。
4つの要素について、明確にすることが大切です。1つずつ詳しく見ていきましょう。
ビジネスモデルでは、ターゲットである顧客を明確にすることが必要不可欠です。まずは、価値を提供したい顧客を明確にしましょう。
既存の顕在的な顧客だけではなく、潜在的な顧客についても想定することが重要です。
Who(顧客は誰か)で設定した顧客に対して、どのような価値を提供するのかを考えます。顧客の立場に立って、ターゲットに対してどんな価値を提供できるのか考えることが大切です。
What(顧客に何を提供するのか)で設定した価値を、どのように顧客に提供するかを検討します。ターゲットへ価値を届けるための手段や方法を具体的に考えていきます。
顧客、提供価値、提供方法を考えたら、それらがビジネスの中でどのように利益につながるのかを考えることが必要です。ターゲットや価値、提供方法を考えても、それが収益につながらなければビジネスモデルとして成り立ちません。
4つの要素を洗い出し、どのように収益につなげるのかを明確にしていきましょう。
ではどのようなビジネスモデルが良いと言えるのか3つ紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
自社の強みやオリジナリティが活かされ、他社が真似することが難しいという性質です。どんなに良いビジネスモデルでも、他社が簡単に真似できるリスクがあります。
そのため、模倣が難しい商品やサービスを提供できれば、競争優位性の持続が可能です。
継続的に価値と利益を生み出せるという性質です。顧客にとってどれだけ魅力的な商品やサービスでも、赤字になってしまうと継続的な提供は難しくなります。
継続的に利益を出せるビジネスモデルであることが大切です。
顧客にとって「満足度の高い体験」を価値として提供することです。顧客にとって「継続可能性」と「模倣困難性」の条件が揃っていれば、一定の持続可能性は担保されるでしょう。
しかし「良い」ビジネスモデルには、最大化された価値提供は欠かせません。成功しているビジネスモデルには共通して以上3つの条件が揃っています。
成功しているビジネスモデルの例を2つ紹介します。
ぜひチェックしてみてください。
Googleは広告方式のビジネスモデルで成功を収めた企業です。Googleの検索エンジンを使って検索すると、広告枠が設けられていることは皆さんご存じでしょう。
Googleは、検索エンジンの利便性を高めて利用者を増やし、広告枠を設けて広告主を募集しました。広告主から収益を得ることでさまざまなサービスを提供しており、基本的にユーザーは無料でサービスを利用できるようになっています。
フレンチはゆっくりと楽しむものというこれまでの概念を覆す「立ち食いフレンチ」という発想で成功しています。「気軽に安くて美味しいフレンチを食べたい」と考える層にリーチしました。
俺のフレンチは立ち食いスタイルを採用することで、以下のようなメリットを得ています。
・顧客が長居できないスタイルのため、回転率が大幅に上がる
・顧客1人当たりの占有面積が小さいため、狭いスペースでも大人数を呼び込める
通常、高級フレンチ料理店のフード原価率は20%程度ですが、俺のフレンチでは60%の原価率となっています。食材にお金をかけられるため、こだわりを持つ一流シェフでも十分に力を発揮できるのも利点の1つです。
ビジネスモデルには、さまざまな種類があります。企業ごとに求めるビジネスモデルや、取り組むにあたってどのようなビジネスモデルが合っているかが、異なるものです。
ビジネスモデルに必要な条件や構成する要素などを、ポイントごとにしっかり見極めることが大切です。