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ATカンパニー株式会社

有望な新規事業を通じて日本に活力を
FCノウハウ

フランチャイズシステムの本質は何か?~選定方法(2)

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この記事の信頼性

ATカンパニー株式会社

ATカンパニー(株)は、FC営業代行支援会社として2009年に創業。
乳幼児教室「ベビーパーク」をFC店ゼロから、約2年半で220加盟開発。
放課後等デイサービス「ハッピーテラス」をFC1号店から、約2年で101加盟開発

現在は、女性専用AIパーソナルトレーニング「ファディー」の支援に注力し、全国に出店拡大中。

フランチャイズシステムの本質は何か?~フランチャイズの選定方法 PART.2

②自社保有資源・資産・能力
次にフランチャイズ選定で考えるべきは、自社の保有する資源や資産、そして能力に着目する事が重要です。特に自社の保有能力に着目する事が事業選定上、大変重要です。

例えば、あるHPの制作会社が近年競合が増え、収益が取りにくくなってきた為に、収益が出ている間に新たな事業分野に進出したいと考え、フランチャイズ事業の検討を行ったとします。そもそもこの企業が保有する強み、能力は制作力と案件を獲得する営業力であったとします。単純な事例ですが、もしもこの企業が外食の事業に進出する事を検討した場合、保有能力を活かすことは出来るのでしょうか?

逆に、外食事業で必要な能力を考えた場合、通常その必要能力は多岐にわたります。例えば、アルバイトを含めた多くの人材をマネジメントすることや多くの商品品目を管理することなど、緻密な経営管理が求められることになります。
またこれまで大きな設備投資を行わず事業展開してきた当社において、店舗を保有する事は物件保証金や内装、設備への多額の投資が発生する事となり、財務的にも大きな変化が必要となります。

この様に考えると、当社が既に保有する能力を活用する形では、外食事業に進出する事は難しく、この場合、異業種への進出と考えなければならず、慎重に事業選定しなければなりません。
ただ同時に、当社が収益の獲得に加えて、緻密な経営管理やアルバイトを中心とした人材のマネジメント力を向上させたい、経営上、そうした能力を身につけたいと考えた場合には、外食事業へ進出する事は当社に取って大きな意味を持つ事となります。

この様に、既存の保有能力を活用する形で新規事業進出を行うのか? もしくは新規事業分野へ進出する事で、その分野で必要な経営能力を身につけたいと考えるのかといった視点で、事業選定を行う事は長期的に事業を成功させる上で重要な要素となるのではないでしょうか? 事業収益以外に、どんな目的を持って、事業選定を行うのか、そして決定するのかを常に考えなければなりません。

フランチャイズシステムの本質は何か?~フランチャイズの選定方法 PART.2(2)

また別の事例でも説明したいと思います。例えば女性のマネジメントが不得意な社長が女性専門フィットネス事業に参入しようと考えた場合、果たして成功する確率は高いでしょうか?

女性に働く場を提供し社会貢献したい、そうした女性をマネジメントするノウハウを吸収し、経営力の向上に役立てたい、と考えるならば、それは経営者としての幅を広げる意味でも、大変意味ある事です。
しかし、単に収益性や将来性だけで、事業選定し、いざ取り組んでみたら、女性のマネジメントに戸惑い、社会貢献性も重視しなかった故に、企業家としての使命感も見出せず、憂鬱な想いで事業に携わり、結果も伴わず最終的には撤退などという事が多く見受けられます。

筆者自身も、以前に介護分野のある事業に参入した際、同様の体験をしたことがあります。
私自身はそもそも介護分野に対しては、社会的に必要な事業分野であると感じていたものの、事業を続けていくうちに事業への使命感が感じられず、日々モチベーションは減少してしまいました。
結果、その事業をマネジメントするモチベーションの源泉が単に収益のみとなっていきました。

事業としては黒字であったが、ある種収益を追うだけとなり、事業を続ける気力も薄れ、結果として事業を売却した経験があります。
この経験を振り返っても、この事業を通じた社会貢献という側面も、またその業界におけるマネジメントも、私には向いていなかったと反省しています。

よって、いくら儲かる事業であったとしても、自社の保有する能力や経営者自身の経営スタイルや価値観などを考慮しながら、事業選定を行う事が必要であると考えます。

以上、これまでに記載したいくつかの視点を持って、事業選定し、是非自社にあった事業選定を行っていただきたいと思います。

(PART.1はこちらから)

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