フィットネス業界は、2020年までは8年連続で成長していましたが、2020年には新型コロナウイルスの影響により会員数と利益が大幅に減少しました。2021年からは再び回復傾向にありますが、感染症拡大以前の水準には戻っていません。
本記事では、今後のフィットネス業界の市場規模はどうなるのか、またフィットネス業界のビジネスを成功させる展望や対処策について詳しく解説します。
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ATカンパニー株式会社
ATカンパニー(株)は、FC営業代行支援会社として2009年に創業。
乳幼児教室「ベビーパーク」をFC店ゼロから、約2年半で220加盟開発。
放課後等デイサービス「ハッピーテラス」をFC1号店から、約2年で101加盟開発
現在は、女性専用AIパーソナルトレーニング「ファディー」の支援に注力し、全国に出店拡大中。
目次
フィットネス業界は、2021年から成長が続いていましたが、2020年の新型コロナウイルスの影響により大きく顧客と売上が落ち込みました。近年は徐々に回復傾向に向かっています。どのように市場が変化していったのか現在の状況も含めてみていきましょう。
フィットネスジムやスポーツクラブなどのフィットネス業界の売上は、2006年〜2008年にかけて減少しましたが、その後持ち直し2012年からは8年連続で成長しました。この間の会員数の増加による売上アップが原因と考えられます。
当時は、マシンを使ったトレーニングの注目が高まっており、入会すればマシンだけではなくプールやスタジオ、サウナなど、さまざまな設備を利用できる総合型の施設に注目が集まっていました。
フィットネス業界は順調に市場規模を拡大してきましたが、2020年の新型コロナウイルス感染症拡大により全国的に大きな打撃を受けました。
2020年4月7日に東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に緊急事態宣言が発令され、4月16日にはその対象が全国に広がったためです。
ほぼすべてのフィットネスジムやスポーツクラブが、緊急事態宣言の間は一時休業を余儀なくされ、5月14日に一部の府県、5月25日に全国で緊急事態宣言が解除されて以降も時短営業を継続、売上高は大幅に減少しました。
コロナ禍ではありながら、2021年からフィットネス業界でも再び回復の兆しが見えており、2022年は感染症拡大以前の約7割の水準に達しています。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大前と同程度の売上までは戻っていないのが現状です。
フィットネスジムやスポーツクラブの感染症対策を懸念する人や、団塊の世代といわれるシニア層が後期高齢者に移行しつつあるため、フィットネスの会員数が完全に戻っていないことが要因と考えられます。
近年のフィットネス業界が拡大に転じている理由には、健康意識の高まりやライフスタイルの変化、ニーズの多様化などが考えられます。1つずつ詳しく解説します。
新型コロナウイルス感染症拡大により、人々の健康に対する意識が高まりました。感染症の予防は、ソーシャルディスタンスを保つ、手洗い、うがいをこまめに行うなどの対策をしながら、自分自身で体調を管理し、免疫力を高めることも重要です。
セルフでの体調管理は、十分な質の良い睡眠と、栄養バランスの取れた食事、適度な運動による体力維持で対策できます。日常生活の中で、新型コロナウイルスに感染しない体作りで適度な運動を必要とする人口が増えたこともあり、フィットネス市場規模の拡大に繋がったといえるでしょう。
テレワークの普及やフレックスタイム導入などの働き方改革が進み、ライフスタイルの変化もフィットネス業界には追い風となっています。
以前よりも通勤時間が大幅に減り、余暇に当てられる時間が増えました。以前は帰宅時間が遅くフィットネスジムの営業時間に間に合わなかった人でも、仕事とプライベートの時間のバランスが取りやすく、フィットネスジムに通う時間も確保しやすくなりました。
健康志向の高まりと合わせて、生活の中に運動を取り入れようとする人が増えたのも、フィットネス業界の市場が回復した大きな要因です。
新型コロナウイルス感染症拡大以前のフィットネス業界の市場と現在のフィットネス業界の市場はともに拡大傾向ですが、ニーズが多様化したという大きな違いがあります。
2019年以前はマシントレーニングやスタジオプログラム、スイミングなどさまざまな方法で体を動かせる総合型フィットネスジムが人気でした。
しかし、2021年以降は24時間ジムや女性専用ジム、ダイエットなど、特定のニーズに特化したフィットネススタジオが人気です。1つの施設内でいろいろなプログラムを楽しむのではなく、それぞれの顧客の満足度を高めるスタイルのフィットネスジムが支持されるようになってきています。
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現在のフィットネスジムは、若い世代の利用者は減少し、シニア層の増加傾向があります。
20代〜30代の若い世代では、フィットネスジムやスポーツクラブ離れが進んでいます。家庭を持っている若年層の場合、自由に使えるお金が少ない、まだ健康不安を感じていないなどの理由が考えられます。
また、20代〜30代は、子供の頃からパソコンやスマートフォンなどでインターネットを身近に利用してきた世代です。自分が知りたい情報や必要としている情報をインターネット経由でいつでも手に入れられることから運動や健康に関する知識も必要に応じて簡単に収集できます。
フィットネスジムに会費を払って通うよりも、気に入っている著名人やインフルエンサーのSNSをチェックして、食事や運動などのヘルスケアを自宅で実践する人も少なくありません。
60代以上のシニア層のフィットネスジム加入率は高まっています。仕事をリタイアして時間的、経済的なゆとりがあることや、人生100年時代になり、健康でいることの重要性をより意識して積極的に運動を生活に取り入れていることが考えられます。
また、総合型フィットネスジムに通えば同じ趣味を持つ人と交流できるため、フィットネスジムをコミュニケーションの場と捉えているシニア層も少なくありません。
新型コロナウイルス感染症拡大後は、総合型フィットネスジムよりもパーソナルジムを選ぶ人が増えています。インストラクターとマンツーマンで指導してもらえるため、感染のリスクが少なく、自分のペースで運動を続けられる点がメリットです。
また、ほかの会員の目を気にする必要がないので集中して取り組めます。
フィットネス業界の今後は、総合型よりも顧客の目的ごとに合わせた業態が増えると予想されます。また、若年層の会員を増やすことが業界全体の市場規模に大きな影響を与えるでしょう。
現在、フィットネス業界では総合型フィットネスジムよりも24時間ジムやパーソナルジム、女性専用やダイエット専門ジムなど顧客のニーズに細かく応える特化型のジムが増えています。
会費が安く自分の都合に合わせて手軽に通えるので、フィットネスジム初心者でも通いやすいのが魅力です。
また、これらのフィットネススタジオは顧客満足度を高めるだけではなく、初期費用を抑えて開業できるため新規参入がしやすい点も特徴です。
顧客満足度を高めるためのプログラムの多様化も進みます。初心者向けのスタジオプログラムだけではなく、キッズ向けのスクールやダイエットや筋力アップなど明確な目的を持った顧客に対応できるパーソナルなどが増えると予想されます。
プログラムの多様化に対応するためには、経験だけではなく幅広いプログラムを提供できるインストラクターの確保が課題です。
現在のフィットネス業界を支えているといえる団塊の世代の高齢化が進むため、新たな顧客を獲得する必要があります。20代〜30代の若年層のフィットネス離れをいかに防ぎ、会員として囲い込めるかが今後の展望のカギです。
自宅で手軽に行えるオンラインレッスンや、テクノロジーを使ったプログラムなど、若年層が魅力と感じられるサービスを提供できると効果を期待できます。
これからのフィットネスビジネスを成功させるためには、初心者をターゲットにし、リーズナブルな価格でサービスを提供することが重要です。
さまざまな客層の人が通いやすいようリーズナブルな価格設定にしましょう。サブスク型の料金にしたり、チケット制にしたりして、顧客に通いやすいと思われるような会費システムにしてください。
地域性やターゲットとする顧客によって適切な価格設定にしましょう。
初心者をターゲットにして、フィットネスジムの収益を支える会員数を増やしましょう。フィットネスジムに通ったことのない若い世代や、自分だけの時間やお金を確保しづらい主婦層などに魅力を感じてもらえるサービスにしてください。
フィットネスジムに通って筋力アップや体重減少などの変化を感じられれば、運動の大切さを知ってもらえるため長く継続してもらえる可能性がアップします。
フランチャイズのフィットネスビジネスに参入することもおすすめです。フランチャイズなら、本部のノウハウを学びながら経営できるので、新規や他業種からの参入でも安心して始められます。
多くの店舗展開をしているフランチャイズなら、他店舗からの会員の流入も見込めるため、開業からすぐに顧客を獲得することも可能です。
ATカンパニーは、女性専用AIパーソナルジム「ファディー」のフランチャイズ募集をおこなっています。充実したサポート体制が整っているので、未経験や異業種からの参入でも安心です。気になる方は、お気軽にお問い合わせください。
フィットネス業界の市場規模は、新型コロナウイルス感染症拡大後は回復傾向にあります。しかし、感染拡大前の水準には戻っていないため、現在の顧客の潜在的なニーズを汲み取ってビジネスを行う必要があります。
総合型フィットネスジムよりも目的別に特化したジムの人気が高まっているので、フィットネス業界の中でも売上が伸びている業態を選ぶとよいでしょう。フランチャイズ展開しているフィットネス事業なら、ブランド力と本部のノウハウを活用できるため安定した経営がしやすいです。