フランチャイズでの経営が軌道に乗ると、複数店舗のオーナーになりたいと考える人も増えるのではないでしょうか。結論として、フランチャイズで複数経営を行うことは可能です。
業種によっては複数経営に向いているものもあるため、売り上げ向上のために挑戦してみても良いかもしれません。しかし一方で、フランチャイズで複数経営するときには注意するべき点もあります。
そこで本記事では、フランチャイズでの複数経営に向いている業種や、複数経営時の注意点を詳しく解説していきます。何も考えずに2店舗目を開業してしまうと、思わぬ失敗につながるリスクもあるため、複数経営を検討している人はぜひ参考にしてみてください。
◾︎AIを使う次世代型女性専用フィットネスクラブが話題に!
わずか4年で110加盟を突破した
今、注目のビジネスモデル。
ATカンパニー株式会社
ATカンパニー(株)は、FC営業代行支援会社として2009年に創業。
乳幼児教室「ベビーパーク」をFC店ゼロから、約2年半で220加盟開発。
放課後等デイサービス「ハッピーテラス」をFC1号店から、約2年で101加盟開発
現在は、女性専用AIパーソナルトレーニング「ファディー」の支援に注力し、全国に出店拡大中。
フランチャイズで複数経営するなら異業種がおすすめです。同業種で複数経営をするときには、フランチャイズ本部が契約上禁止にしている場合があります。本部側の視点で考えると、同業種のフランチャイズ本部へ経営ノウハウや独自情報が流出することは避けたいと考えるのが一般的です。
例えば、コンビニのフランチャイズオーナーが本部の独自ノウハウによって高い利益率を出せた場合。別ブランドのコンビニフランチャイズに加盟されてしまうと、最初に契約していた本部の経営ノウハウが流出してしまうリスクを伴います。
そのため、ほとんどの各フランチャイズ本部は契約時点で同業種の複数経営を禁止する旨の契約内容を設けています。契約内容を破ったり、知らないうちに契約違反をしていたりすると、損害賠償を請求されるケースがあるでしょう。
なお、他業種で複数経営をするとさまざまな経営ノウハウを身につけやすいため、今後のビジネス展開においても役立たせられる点が魅力的です。
フランチャイズでの複数経営に向いている状況として、次の条件が挙げられます。
上記の条件を踏まえた上で、フランチャイズでの複数経営に向いている業種は次の3つです。
それぞれの業種の特徴や、向いている理由などについて詳しく解説していきます。
ネットショップ型のフランチャイズは、通常よりも少額な加盟金やロイヤリティで経営できます。実店舗がないため、少ない費用で開業できる点も魅力です。さらに、在庫を抱える心配もないため、大きな利益率を見込める業種といえます。
ネットショップ型フランチャイズなら、加盟後に本部が運営する仕入れサイトを利用したり、経営ノウハウを習得したりできるチャンスがあります。自己資金が少ない、少人数で経営したいと考えているなら、ネットショップを経営してみるのがおすすめです。
コインランドリーは、少ない手間で経営できるため、複数経営に向いています。多くの従業員を抱える必要がないため、人件費などのコストを抑えることが可能です。近年は衛生面に気を使う人も増加傾向にあるため、需要も増えています。
また、コインランドリーは基本的に無人で営業できるため、少ない手間やコストで別の店舗を管理できます。さらに必要な資格やスキルはほとんどないため、誰でも開業しやすい点も魅力です。
人材確保が難しい、少ない手間で複数経営をしていきたいなら、コインランドリーをおすすめします。
飲食業は、マニュアルや経営体制が整っています。飲食業界で働いたことがない人を従業員として雇っても、マニュアルを覚えれば即戦力となるでしょう。さらに、ある程度の経験を積んでいる人に役職を与えて店舗経営を任せられるため、空いた時間で別の店舗の管理が行えます。
ただし、オーナーが経営に関わらなくなってしまうと、経営の軸がブレやすくなるため、お店が上手く回らなくなるリスクがあります。飲食業で複数経営をする場合は、トラブルを防ぐためにも信頼できるビジネスパートナーに任せることが重要です。
フランチャイズは複数経営できますが、場合によっては認められないケースもあります。次の2点に該当する場合には、原則複数の経営はできません。
フランチャイズ本部は、独自の経営ノウハウを提供しており、他社への流出を避けるようにしています。
なお、競業避止義務とは、所属している起業の不利益となる行為を禁止、もしくは制限するものです。フランチャイズの契約内容にも記載されているケースが一般的であり、違反した場合は損害賠償を求められる可能性もあります。
同業種でも本部が異なる場合は、情報流出を避けるために複数経営を禁止している可能性が高いため、必ず所属している本部へ確認を取りましょう。
フランチャイズでの複数経営には、下記3つのメリットがあります。
計画的に他店を展開していくとさまざまなメリットを得られる点が、フランチャイズでの複数経営における魅力です。それぞれのメリットを詳しく解説します。
フランチャイズを複数経営することで、高い売り上げを出せる可能性が高くなります。単純に考えると、1店舗よりも2店舗、3店舗あったほうが経営効率を高められるでしょう。
1店舗目を開業して安定的に黒字経営ができるようになったら、複数経営の検討をおすすめします。
フランチャイズを複数経営していると、経営が失敗するリスクを分散させられます。例えば、2店舗経営している中で1店舗の資金繰りが厳しくなっても、もう1店舗の経営が黒字なら他店のカバーができるでしょう。
しかし、同じブランドの他店の不祥事が起きてしまうと、自分では注意していても、外的要因で経営を厳しくしてしまう恐れがあります。別ブランドで店を複数経営していれば、リスクを避けられるでしょう。
さまざまな業種のフランチャイズを経営すると、各業種ごとの経営ノウハウを身につけられます。フランチャイズ契約をした場合は、本部から経営ノウハウを学ばせてもらえることが一般的です。将来的に独立を検討している人にとっても、さまざまな業種のノウハウを学ぶことは貴重な経験となるでしょう。
フランチャイズで複数経営をすることにはさまざまなメリットがある一方で、注意するべき点もあります。むやみに複数店舗を展開してしまうと、思わぬ失敗につながるリスクが高くなるでしょう。これからフランチャイズで複数経営を検討している人は次の3つの注意点を参考にしてみてください。
それぞれの注意点について詳しく解説していきます。
フランチャイズで複数経営するには、多くの従業員を雇う必要があることから人件費も増加します。なお、業種によっては少数経営が可能なため、人件費を抑えられるケースもあります。
また、誰かに店を任せるために「店長」などの役職を与える場合は、責任を持ってもらうために、役職手当の支給が必要となるでしょう。人件費は経費の中でも多くの割合を占めているため、安定的な売り上げを出すことが重要です。
フランチャイズを複数経営する場合は、開業に必要な資金が多くなります。フランチャイズに加盟時に「加盟金」「保証料」「研修費」などさまざまな費用が発生するため、多くの資金が必要です。さらに、実店舗で経営する場合は建物代や家賃が必要になる点にも注意しましょう。
同業種のフランチャイズを複数経営したくても、契約内容によってはできない可能性があります。競業避止義務に違反したり、契約内容を破ったりすると損害賠償を請求されてしまいます。同業種での複数経営を検討しているなら、加盟している本部へ事前に相談しておきましょう。
契約書のルールを厳守すれば、フランチャイズでの複数経営は可能です。ただし、契約内容によっては本部が禁止している場合もあるため、勝手に別の本部と契約するのは控えるべきといえます。契約内容を破ってしまうとオーナーにはデメリットしかないため、注意が必要です。
とはいえ、フランチャイズを複数経営するメリットはさまざまです。決められたルール内である、安定的に黒字経営ができている場合は、積極的に検討してみても良いでしょう。