フランチャイズへ加盟して開業の検討している方は、どのような利益構造になっているのか気になりますよね。フランチャイズの利益構造を把握するには、利益について深く知る必要があります。
本記事では、フランチャイズの利益構造や、利益性の高いフランチャイズの特徴、本部を選ぶ注意点を解説します。自身が求めるフランチャイズ選びのポイントまで触れていますので、ぜひ参考にしてください。
◾︎AIを使う次世代型女性専用フィットネスクラブが話題に!
わずか4年で110加盟を突破した
今、注目のビジネスモデル。
ATカンパニー株式会社
ATカンパニー(株)は、FC営業代行支援会社として2009年に創業。
乳幼児教室「ベビーパーク」をFC店ゼロから、約2年半で220加盟開発。
放課後等デイサービス「ハッピーテラス」をFC1号店から、約2年で101加盟開発
現在は、女性専用AIパーソナルトレーニング「ファディー」の支援に注力し、全国に出店拡大中。
目次
詳しく解説しますので参考にしてください。
利益とは、自社の商品・サービスを提供する対価として得られる収益から、商品・サービスの提供にかかった費用を差し引いた金額を指します。計算式は以下のとおりです。
得られる収益より売上原価・販売費などの費用が大きい場合は損失となります。最も単純な方法で算出される利益は売上総利益(粗利益)で算出方法は以下のとおりです。
売上原価は下記の項目が挙げられます。
売上の規模だけでなく、売上から費用を差し引いたあとに残る利益も、企業の財務状況を判断する指標となります。
フランチャイズに関する利益は、売上から売上原価・販売費・固定費・ロイヤリティを引いた金額で、式であらわすと以下のとおりです。
固定費の例は以下の項目が当てはまります。
ロイヤリティは毎月固定額の場合に限り固定費に含まれます。フランチャイズビジネスは本部に知名度あるブランドや、成功事例をもとにした店舗運営ノウハウの提供を受ける対価として、ロイヤリティの支払いが必要です。業種・ブランドによってロイヤリティの計算方法は異なります。
利益率は、売上に占める利益の割合を指し、それぞれの算出方法は以下のとおりです。
利益率は、企業の業績が適正であるかの判断指標となるため、認識しておきましょう。
以下より、詳細を解説しますので見ていきましょう。
販売単価が高いことが、利益性に優れているフランチャイズ事業といえます。販売単価が安いと得られる収益が少ないため、利益も下がる傾向です
たとえば、ジム・フィットネスはひとり当たりの単価が高いので、フランチャイズの中でも利益が出やすいでしょう。人件費が他の店舗サービスと比べてあまりかからないことも理由として挙げられます。
販売単価が高ければ利益増に繋がるため、儲かりやすいといえます。
リピート率が高い業種は収益を上げやすいフランチャイズ事業です。リピート率が低い業種は、次回の来店に繋がりにくいため、常に新規顧客を開拓しなければなりません。リピート率が高い業種の場合、一定の収益を得やすくなります。
リピート率が高い業種は、顧客を獲得しやすく、広告費用を抑えられるため、収益を上げやすいです。
固定費が安いフランチャイズは、収益を得やすいです。固定費を抑えられると損益分岐点が低くなるため、経営にとってプラスになります。
損益分岐点とは、売上高と費用が同等で損益がプラスマイナスゼロになることを指し、売上高が損益分岐点を超えれば黒字で、達しなければ赤字となります。
たとえば店舗を構えなくても運営できる業種は家賃や電気料金が発生しません。さらに在庫を抱えなくてよい業種は在庫の保管場所が不要なため、安い固定費で済みます。
各エリアで展開しやすいフランチャイズは、収益を上げやすいです。ひとつの店舗で広いエリアをカバーできる業種は、複数店舗の展開が難しいため収益を上げにくいでしょう。
たとえば、学習塾は販売単価は高いですが、広いエリアをカバーでき、他業種と比べてロイヤリティが高めです。各地域の狭いエリア内で経営可能な業種は、複数店舗を展開しやすいためドミナント戦略で多くの顧客を得やすいです。
※ドミナント戦略とは…競合他社の入り込む余地をなくし経営の優位性を確保する戦略。ひとつの地域にチェーン店舗を複数出店し、特定地域における顧客シェアを独占する
フランチャイズは同業種だからといって、利益性をひとくくりにはできないことでしょう。フランチャイズの利益率は同業種であっても、契約プラン・ロイヤリティ設定などに差があります。
たとえば利益率の高い業種は、ロイヤリティが高い可能性があるため安易に契約を決めないことがポイントです。知名度や全国的な需要の高さで売上を伸ばせる業態ほど、売上に応じてロイヤリティを高く設定している本部がほとんどです。一方で、ロイヤリティが不要もしくは定額制の場合は、開業時の研修や技術の習得などの費用が別途必要となるでしょう。
開業の損得を、利益率やロイヤリティの数値のみで判断するのではなく、自身の興味や経験に合っているか、出店したいエリアで需要が見込めるかなどの総合的な視点で選ぶことが重要です。
利益構造からフランチャイズ本部を選ぶ注意点を5つ紹介します。
以下より、詳しく解説します。
確認した理念を共有できるフランチャイズ本部への加盟を決めましょう。加盟には多額の資金が必要となり、契約を交わすため簡単にはやめられません。
フランチャイズ本部とは長い付き合いになるので初期投資額・収支モデルなどの金銭面以外に、ともに歩んでいけるかどうかの判断が必要です。フランチャイズ本部とは事業を成功させるために理念に共感できるかを見極めて契約しましょう。
フランチャイズの本部を選ぶ際は、契約内容・諸費用を確認しましょう。フランチャイズ加盟は、加盟金をはじめとした費用負担がかかり、加盟後も毎月ロイヤリティを支払うことになります。
資金の負担に対して、本部から対価に見合うサポートをしてもらえるか確認しましょう。おすすめの確認方法は以下のとおりです。
フランチャイズ本部が提示した初期投資額以外にも敷金・仲介料などの物件取得費用を準備しておくと安心して経営をスタートできます。どのような費用がかかるのかを確認し、必要な資金を用意してから開業に臨みましょう。
収支計画は自身で作成できると、経営計画とズレがないかを確認できるため、開業後に困らなくて済むでしょう。フランチャイズ本部が提示する収支予測は、加盟希望者に加盟させることが目的なので、楽観的な収支予測になりやすいです。
収支計画は、スムーズに事業が軌道に乗らない保守的な場合も含め、数パターンの作成が重要です。明確な収支を把握するため、フランチャイズ本部に頼るのではなく、開店準備で忙しい場合でも収支計画を自身で作成しておくことをおすすめします。
1年程度の生活費を確保してから開業しましょう。売り上げが伸びず思い通りに事業が進まない場合、固定費やランニングコストが発生し、収支のマイナスが続いてしまうと日常生活へ支障をきたします。
事業をはじめる際は、売上が低迷しても困らないよう、ある程度の生活資金を確保しておきましょう。
将来的な変動要素を考慮に入れて、フランチャイズ本部を選ぶことが重要です。将来の人口動態の変化・商圏の変化・社会の変化などを想定しておきましょう。
たとえば、最低賃金が年々上昇し続けていることが当てはまります。アルバイトを雇用する場合の時給下限を都道府県が定めているため、労務コストの上昇で成果を出しにくくなります。
現状の収支モデルで採算がとれていても、人件費の上昇は今後経営を続ける上で赤字のリスクを伴います。労務コスト上昇を視野に入れた収支計画を取り入れましょう。
フランチャイズ加盟を検討している方は、利益構造を把握したうえで本部を選択しましょう。
ロイヤリティの有無・高低のみで利益を出せるとは限りません。ビジネスの内容・将来性・フランチャイズ本部のサポート体制など、利益率以外の面も加味して多角的に選ぶことが大切です。