「フランチャイズ」は、誰もが一度は耳にしているほど知名度の高い言葉です。フランチャイズに対して次の疑問を持つ人もいるでしょう。
「フランチャイズの語源って何?」「そもそもフランチャイズはどこから始まった?」
本記事では、フランチャイズの語源や歴史についてわかりやすく解説していきます。フランチャイズの歴史を学ぶことで、現在に活かせる知識を得られるのでぜひチェックしてください。
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目次
フランチャイズの語源は、フランス語「francher」といわれており、日本語に直訳すると「自由・率直」を意味します。現在日本で定着しているフランチャイズは、契約を守りながら経営する必要があるため、ほとんどの方が自由であるイメージが弱いと感じているでしょう。
しかし、ルールの範囲内であれば自由に事業を行えることには変わりありません。フランチャイズビジネスが世界中に広まっているのも、ルールはあれど自由に経営できることにあると考えられます。また、ビジネス初心者でも経営者として成功しやすい環境を整えられる強みがあります。
加盟金やロイヤリティを本部へ支払ったり、契約内容を遵守したりする必要はありますが、世界に展開し続けているのは魅力があるからと考えられるでしょう。
フランチャイズビジネスの始まりは、アメリカの「シンガー社」といわれています。1850年代にミシン製造を行っていたシンガー社でしたが、代理店に販売権を持たせてアメリカ中に店舗を構えるビジネスモデルを展開しました。
店舗が販売したうちの一定の割合からシンガー社は対価を得ており、これが現在でいう「ロイヤリティ」にあたります。直営店ではなく、代理店に販売権を与えたことが、本事例の成功理由でしょう。
このことをきっかけに、アメリカではフランチャイズビジネスが急速に発展していきました。現在のフランチャイズ業態は多岐にわたりますが、先駆けにはアメリカでの成功があるのです。
日本へフランチャイズシステムが導入されたのは、戦後である1963年といわれています。諸説ありますが、日本のフランチャイズの先駆けには「コカ・コーラ社」「ダスキン」「不二家」が挙げられます。
1970年代には「ケンタッキー・フライド・チキン」や「マクドナルド」など、現在も愛されているファストフード業界が飲食フランチャイズの先駆けとして登場しました。その後も、コンビニフランチャイズやサービス業フランチャイズなどが次々と登場し、現在に至ります。
さらに、最近では新たなフランチャイズ業態も展開されています。副業としてフランチャイズ加盟するケースもあることから、時代の流れにマッチしたビジネスを展開できるといえます。フランチャイズが世界で広まる歴史あるビジネスモデルであるのも、時代のニーズに応えられる特徴にあるでしょう。
日本でフランチャイズが発展した主なきっかけとして、次の3つが挙げられます。
アメリカではシンガー社がビジネスに成功したことから急速に広まりましたが、日本ではどのように発展していったのでしょうか。ここでは3つのきっかけについて詳しく解説していきます。
日本にフランチャイズが導入されたのは1960年代ですが、大きく発展したのは70年代とされています。1970年代の日本は高度経済成長の最中であり、多くのビジネスが発展していきました。その頃導入が進んでいたファストフード店やコンビニは当時の人々の需要にマッチしており、市場も拡大していきました。
日本で外食産業の自由化が進んだのは60年代以降で、飲食型のフランチャイズは急速に発展しています。また、高度経済成長期には商業施設も多く出現しており、フランチャイズが新しいビジネスモデルとして注目されていたことも大きな要因といえるでしょう。
飲食業界以外にも、セブンイレブンやファミリーマートなどのコンビニが70年代以降に発展したことも、日本で発展していった大きなきっかけとなっています。
戦後に日本でアメリカ文化が浸透していったことも、フランチャイズが発展した大きな要因です。70年代に銀座で「日本マクドナルド」が設立されたり、大阪万博で「ケンタッキー・フライド・チキン」が初出店されたりしたことで、アメリカ企業が注目を集めました。
その他にも、ミスタードーナツやウィンビーなど、外資系企業のフランチャイズが相次いで日本に進出していき、浸透しました。マクドナルドは設立から6年目で100店舗を展開するなど、脅威のスピードで展開されています。アメリカから導入されたフランチャイズシステムの成功事例をもとに、日本での普及も進んだといえるでしょう。
フランチャイズシステムが確立されたことも、日本で発展したきっかけのひとつです。これからフランチャイズオーナーを目指す人は、マニュアルや指導体制が整えられていると考えているでしょう。しかし当時の日本で経営されていたほとんどの飲食店では、マニュアルの整備はされていません。
外資系企業の影響も受けて、フランチャイズ本部がマニュアルを提供したり、ブランドの使用権を与えたりする対価として、加盟金やロイヤリティを得るシステムが確立しています。
よって、加盟側には短期間でも十分な経営ノウハウを学べたり、集客しやすくなったりするメリットが得られるようになりました。本部側にはロイヤリティなどの対価を得られたり、ビジネスの展開スピードを加速させたりするメリットがあります。
このようにフランチャイズシステムが確立したことによって、日本でも急速に発展したと考えられるでしょう。
フランチャイズビジネスは1850年にアメリカで始まり、その成功を受けて20世紀以降に急速に発展していきました。ここからは、アメリカで成功したフランチャイズの代表的な例である次の3企業について、ビジネスモデルを紹介していきます。
日本にも大きな影響を与えている企業でもあるため、国内のフランチャイズに関心がある人も参考にしてみてください。
「コカ・コーラ社」が採用しているビジネスモデルは「製造販売フランチャイズチェーン」です。このモデルを採用することで、フランチャイズ契約を結んでいるボトラー社は製品製造と販売を行い、コカ・コーラ社は「原液製造」や「企画・研究開発」に集中できます。
コカ・コーラ社が企画や研究開発に集中することで、ブランドイメージやマーケティング力の向上を効率よく行えるのです。実際に、コカ・コーラ以外の飲料である「お茶」や「コーヒー」でも大きく売上を伸ばしているため、コカ・コーラ社のビジネスモデルは他企業にも参考となるでしょう。
なお、日本コカ・コーラも同様のビジネスモデルを展開しており、「アクエリアス」「綾鷹」「紅茶花伝」など、さまざまなヒット商品の開発に成功しています。本部がマーケティング戦略に集中できる環境は、企業全体が成功するために重要であると理解できます。
「KFC」のビジネスモデルは、ブランドのサブライセンス権を与えることでロイヤリティを得る形です。なお、日本KFCホールディングスはアメリカの「Yum! Brands,Inc.」グループとフランチャイズ契約を結んでいます。
日本KFCホールディングスは直営店306店、FC加盟店891店(2023年3月末時点)を全国に展開しており、強力なブランド力を有しています。今でこそ誰もが知るファストフード店ですが、フランチャイズビジネスのきっかけを作った人物は「カーネル・サンダース」です。
カーネル・サンダースは、自身の行った先々でフライドチキンを作り、そのレシピをアメリカ中に広めていきました。そして、チキンの販売権を与えた人から、売り上げの一定額を支払ってもらう契約を結んでいったのです。彼の営業努力から現在の結果に至ったと考えると、いかに偉大で努力家な人物であったかが理解できるでしょう。
A&Wレストランのビジネスモデルは、A&Wドライブインなどを開店する「権利」をビジネス化して販売するものです。車に乗ったまま注文と飲食ができる「ドライブイン方式」による販売方法も、アメリカで発祥しています。日本のA&Wレストランは沖縄にしかありませんが、アメリカ、インドネシア、タイ、マレーシアなど世界中で展開されています。
世界中でA&Wが愛される理由は、14種類以上のハーブを原料としたノンアルコールビールの人気によるものです。友達を思う気持ちから開発されたドリンクですが、その独自性や業態とマッチしていることから、世界で人気を得られるようになりました。
フランチャイズで成功できる企業には、独自性があることが伺えます。ひょんなことをきっかけに、世界で通用するビジネスを展開できる可能性も秘めていると考えると、フランチャイズは魅力あるビジネスなのではないでしょうか。
フランチャイズの語源は、フランス語の「francher」です。日本語に直訳すると「自由」などを意味します。今でこそ、契約したルールの中で縛りのある経営方法を行うイメージが強いですが、それでも誰もが経営者として成功を目指せる魅力あるビジネスと言えます。
世界で見ると170年以上、日本に導入されてからは70年の歴史を持つフランチャイズですが、今後も時代の流れとともにそのビジネスモデルはアップデートされていくと考えられます。世界でも歴史あるビジネスだと再認識することで、フランチャイズビジネスの偉大さも分かるのではないでしょうか。