◾︎AIを使う次世代型女性専用フィットネスクラブが話題に!
わずか4年で110加盟を突破した
今、注目のビジネスモデル。
ATカンパニー株式会社
ATカンパニー(株)は、FC営業代行支援会社として2009年に創業。
乳幼児教室「ベビーパーク」をFC店ゼロから、約2年半で220加盟開発。
放課後等デイサービス「ハッピーテラス」をFC1号店から、約2年で101加盟開発
現在は、女性専用AIパーソナルトレーニング「ファディー」の支援に注力し、全国に出店拡大中。
フランチャイズ本部が作成した事業計画書を確認する目的は、「その事業そのものを理解すること」と、「その本部の実力」「フランチャイズ加盟店に対する姿勢を見極めること」にあります。複数のフランチャイズ本部から加盟先を選定する際には、それぞれから提示された事業計画書を比較検討しましょう。
事業計画書にはさまざまな項目・数値があり、事業を数値面から見極めることが可能です。ただし、事業計画がすべてその計画通りにいくわけではありません。まず理解すべきは「数値面から、その事業の本質を理解すること」。つまり、どこにその事業の「勘どころ」があるのかに気づくことです。
測定できるリアルな数値があると、事業計画と検証が可能になります。
事業運営のなかで、どの項目や数値が大きくぶれる可能性があるのか?
ぶれて大丈夫な項目や数値はどれか、どの項目や数値がぶれると事業が難しくなるのか?
経営の状態を見るには実績となる数値をしっかりと確認し、事業計画の裏付けとすることです。よって、フランチャイズ本部から提示された事業計画を鵜呑みにするのではなく、その計画の根拠である実績数値、数値の意味を説明してもらい、理解することがとても重要です。
もし、都合のよい事例や数値ばかり、実績数値が提示されない、事業計画の根拠が明確に説明できない、といったフランチャイズ本部があったならば、そこは数字に弱い組織である可能性が高いので、慎重に検討する必要性があります。
■フランチャイズの事業計画の確認
フランチャイズ加盟の際、事業計画自体について大きく確認すべきポイントは3つです。
(1)の事業計画と、(2)の必要な経費項目が反映されているかの確認の際、フランチャイズ本部から渡される事業計画を受け取るだけでは、確認とはいえません。鵜呑みにするのではなく、その妥当性を精査できて初めて確認といえます。
例えば、本部が提出する事業計画に必要な経費項目が含まれていない場合、そのことに気づけるでしょうか。人が辞めやすい業態であるにもかかわらず、採用のための広告費が勘案されていない場合や、減価償却費が含まれていない場合などがあります。
多くの事業計画を読み慣れておくと、まず、その違いに気づくことができます。
また、加盟店を増やしたいという意向が本部側に強くあると、事業計画が甘い見通しのものになってしまうことがないともいえません。本部の説明をしっかりと聞き、さらに、数字の意味を聞いたうえで、自身でも独自に事業計画を作成することをお勧めします。
そのうえで、自社の資金ショートなどの危険性はないか、金融機関への返済計画をふまえて事業計画を検討するのです。
それでは、事業計画の内容そのものを見ていきましょう。
■フランチャイズの事業計画書の精査
数字の意味がわかれば、本部から事業計画をデータでもらい、事業のリスク事項を勘案し、より現実性のある事業計画を再作成することができます。あくまでもフランチャイズの事業計画は1つの基準に過ぎないことを理解し、余裕のある資金準備を行うようにしましょう。
そこで、フランチャイズの事業計画の中身に関しても触れたいと思います。精査するポイントは、主に4つあります。
(1)初期投資の内容・詳細
(2)売上の構成内容
(3)販管費の構成内容
(4)減価償却費と最終的な利益
まず、(1)の「初期投資の内容・詳細」ですが、例えば店舗ビジネスならば、想定される物件取得費が明確に示されているのか確認し、その上で、内外装を含めた施工・購入費用がしっかりと計算されているのか? さらには事業立ち上げにかかる必要費用(採用広告費、開業前家賃、開業前人件費、初期広告宣伝費)が記載されているのか? 「項目」をしっかりチェックすべきです。
初期投資を低く見せようとして、費用項目を示さないフランチャイズ本部も存在します。しかし結局のところ、事業判断は自己責任であるため、加盟検討企業がしっかりとその点も見極めなければなりません。
次に、(2)の「売上の構成内容」ですが、もとになる「予測」の立て方を見ます。客単価がいくらか、その根拠は何か。想定される客数についても同様です。根拠を持った売上構成になっているか。そして、その変動の幅についても確認すべきです。
(3)の「販管費の構成内容」の内訳に関しても、しっかりと裏付けをとらなければなりません。特に「人件費」「広告宣伝費(販売促進費)」「減価償却費」の3つは注意すべきです。
人件費に関しては適正に人件費が計上されているのかどうか。無理なシフト組みをもとにして人件費を想定している場合があります。ひどい場合、社会保険などを考慮せず事業計画を立てるなど、ずさんな事業計画もあるため注意が必要です。
また、広告宣伝費も重要です。大半の事業は販売促進を必要とします。その費用が適切に計上されているのかを確認しなければなりません。検討している事業体に対して、どれだけの販促費を投下すれば、どれだけの売上が見込めるのか? このような視点で事業計画を確認することをお勧めします。
最後に、(4)の「減価償却費と最終的な利益」は、減価償却費が事業計画に反映されているのかどうかをしっかりと確認しなければなりません。償却前利益(ある種のキャッシュフロー)を利益と表記するフランチャイズ本部も存在します。償却前利益を償却後利益と混同し、儲かると判断して取り組んだ結果、加盟後に実際の償却後利益が見込みよりも少ないことがわかったという話を聞いたことがあります。
償却前利益と償却後利益を混同してはなりません。そのためにも、減価償却費が事業計画に反映されているのかをしっかりと確認するべきです。
最低限、以上のような視点をもって、フランチャイズの事業計画書を確認し、判断していただきたいと思います。